【膝部】ベーカー嚢腫

ベーカー嚢腫とは?

関節の周囲には滑液包(かつえきほう)と呼ばれる、液体の詰まった小さな袋が多数存在します。滑液包は腱や靭帯の周囲に存在して摩擦を減らすことで組織を滑らかに動かす役割を果たしています。

膝の周囲には多数の滑液包がありますが、膝の裏にある滑液包(腓腹筋半膜様筋包)に何らかの原因で液体が溜まってしまうことがベーカー嚢腫の原因と言われています。

このベーカー嚢腫はサイズが小さいものであれば問題ありませんが、ときに大きくなり周囲の組織を圧迫することで、膝の動きや痛みの原因になることがあります。

症状

膝の裏側に痛みを感じたり、痛みはなくても膝裏の違和感や不快感が生じたり、膝を曲げる時に圧迫感を感じることがあります。

また、膝裏には坐骨神経という足先へ通っている神経が存在し、ベーカー嚢腫が膨張することでこの神経を圧迫してしまい、膝を曲げた時に膝から下にしびれを感じることもあります。

原因

成人に発生するベーカー嚢腫は、膝関節腔と繋がっていることが多く、滑液包に関節液が貯留することで発現します。

9割以上が変形性膝関節症、関節リウマチ、痛風、血清反応陰性脊椎関節症など、膝関節の病変を合併していると報告されています。

そのため、ベーカー嚢腫を外科的に切除しても、膝関節内の病変が治癒しない限り症状が再発することが多く、膝関節内の病変が治癒すると、自然とベーカー嚢腫は軽快します。

治療

ベーカー嚢腫があったとしても、無症状やサイズが大きすぎない場合には経過観察を行います。ただし、ベーカー嚢腫が大きくなり症状が出る場合には水を抜いたり手術を行います。