【膝部】前十字靭帯損傷

前十字靭帯損傷とは?

膝前十字靭帯(ACL) は膝関節内にあって、脛骨(すねの骨)が前へずれないように機能します。前十字靭帯が損傷した状態で、ジャンプの着地やカットの動作をすると、少し膝がずれたような感覚(膝崩れ)が生じます。この膝崩れを繰り返すと少しづつ軟骨や半月板の損傷が生じて変形が進行します。つまり、前十字靭帯が断裂したままスポーツ活動を継続すると、繰り返す膝崩れにより変形が進行して日常生活にも支障を来す危険が大きくなります。

症状

靭帯を損傷(断裂)すると、動けなくなるほど激しい痛みを生じます。時間の経過とともに腫れが見られ、膝を曲げたり伸ばしたりすることが困難になってきます。通常は、1ヶ月程度で通常通り日常生活を行えるぐらいまでには改善が見られますが、膝の不安定感や、膝が抜けるような感覚を生じることもあります。

原因

前十字靭帯の損傷(断裂)は、主にスポーツなので強く膝をひねったり、ジャンプした時の着地、急な方向転換が原因で起こります。靭帯にひねりや引き延ばされる力が加わることで、靭帯の全部または一部が断裂して、不安定な状態になります。

治療

一旦損傷した前十字靭帯は、足関節や肘関節の靭帯などとは異なり、装具療法や切れた靭帯の断端を縫合する修復術では治る確率が極めて低く、靭帯を作り直す靭帯再建術が必要となります。靭帯再建術は関節鏡(膝の内視鏡)を用いて行いますが、使用する移植腱の種類(ハムストリング腱、膝蓋腱など)や、移植腱の設置・固定方法によりいくつかの方法があり、当院では、スポーツの種類や筋力、年齢などにより、症例に最も適した術式を選択しています。