【頚部】頚椎椎間板ヘルニア

頚椎椎間板ヘルニアとは?

頚椎椎間板ヘルニアは、首の背骨一つ一つの間にあるクッション(椎間板)に亀裂が入り、その中のゼリー状の成分(髄核)が飛び出してきて神経を圧迫し、さまざまな神経症状が現れた状態です。

椎間板の年齢的な変化(変性)が基盤にありますが、それに頚椎への運動負荷が加わることによって起こります。このために頚椎椎間板の変性がある程度すすみ、なおかつ頚椎への運動負荷の多い中高年層が好発年齢(発症しやすい年齢)になります。

症状

頚椎椎間板ヘルニアによって神経が圧迫されると、手足の痛みやしびれなどのさまざまな症状が出てきます。代表的な症状は首の痛みやこりです。

ヘルニアの脱出により、神経根で圧迫を受けているのか(神経根症)、神経が脊髄で圧迫を受けているのか(脊髄症)によって現れる症状は異なります。

検査

神経所見の検査に加えて、通常、X線検査・MRI・CTなどの検査で診断を行います。特に磁気を用いたMRIでは、ヘルニアの存在や脊髄の圧迫の状態も判断可能であり、最も有用です。画像上、無症状のヘルニアもあるため、最終的に身体所見と画像所見が一致した場合に診断が確定されます。

治療

神経根症であれば、まず保存療法を行うのが原則です。神経根の圧迫では、急性期に保存治療を行えば手術になることは少なく、約3ヵ月の保存治療で約85~90%の人は良くなると言われています。脊髄症であれば、保存療法が無効なことが多く、手術が必要になることがあります。

保存療法では、まず頚部の安静を保ち、必要によっては頚椎カラーを装用します。薬物療法では、非ステロイド性消炎鎮痛薬、筋弛緩(しかん)薬などが投与されます。血行を促進し、筋肉のこりや痛みを軽減するために温熱療法や頚椎牽引も行われます。

その他の治療法として、神経ブロックがあります。これは局所麻酔薬を神経周囲に注射するもので、痛みの強い場合に有効です。

これらの治療でも症状が改善しない場合は、手術を考える必要があります。手術では、神経を圧迫している原因になっているヘルニアを除去します。